Qt Safe Renderer 2.1 リリース

本稿は「Qt Safe Renderer 2.1 Released」の抄訳です。
 

Qt Safe Renderer (QSR) 2.1 のリリースが利用可能になったことをお知らせいたします。QSR 2.1 は TUV による認証も取得しています。

リリース内容

QSR 2.1 の機能セットについては、以前のブログ記事で説明されていますが、以下に概要を示します。

  • Qt Safe Renderer ランタイムと Qt Safe Renderer ツールは、個別のプロジェクトに分割されました。 ビルド手順については、更新された「Building Qt Safe Renderer」を参照してください。
  • Qt Safe Renderer のビルドは CMake のみサポートされます。 Qt Safe Renderer のサンプルは、qmake でもビルドできます。
  • Qt Safe Renderer のビルドは INTEGRITY もサポートされます。 ビルド手順については、「Building for INTEGRITY」を参照してください。
  • NXP i.MX 8QuadMax 用の評価パッケージ
  • NXP i.MX 8 Multisensory Enablement Kit (MEK) 用のレンダリング出力検証では、NXP i.MX 8 用の出力検証アダプテーションと新しいcalccrc ライブラリが提供されます。
  • POSIX 用のイベントハンドラアダプテーション修正では、イベントハンドラアダプテーションが修正され、アニメーションと出力検証用のタイマー機能が提供されます。
  • NXP i.MX 8 Multisensory Enablement Kit (MEK) 用のDRM グラフィックアダプテーションは、NXP i.MX 8 向けのハードウェアオーバーレイをサポートします。
  • アニメーションデータメモリの最適化は、起動時のアニメーションデータ用にメモリプール割り当てを実装します。これは静的メモリ割り当てに置き換わるものです。
  • Qt Cluster および Telltales のサンプルにイベントを送信するために使用できるイベント送信サンプルが追加されました。「Testing Safety-Critical Rendering and Eventsを参照してください。
  • Qt 6.5.8でビルド済みのQt Safe Rendererバイナリが提供されています。バイナリは、Qt Safe Rendererのランタイムコンポーネント、ツール、およびプラグイン用に提供されています。
  • Qt Safe Layout Tool、QMLおよびJavaScriptの解析の改善

QSR 2.1の入手方法

既存のQt商用ライセンスユーザーは、Device Creation Enterpriseライセンス付きのQtオンラインインストーラからQSR 2.1を入手できます。

開発者ガイドとバグの報告

Qt Safe Renderer の開発者ガイドはオンラインで公開されています。

QSR 2.1 に関して問題がある場合は、https://bugreports.qt.io の Qt Safe Renderer プロジェクトにバグを報告してください。


Blog Topics:

Comments