Qt Gradle Plugin 1.0 (QtGP) ビルド ツールがリリースされました。Maven Central から Android のビルドに組み込むことができます。
6.7 以前では、Qt for Android は Android アプリケーションと Android アプリバンドルパッケージをビルドすることができました。6.8では、Qtアプリケーションプロジェクトに 「aar 」ターゲットを選択し、Android Archived Library (AAR)パッケージをビルドすることができるようになりました。QtGPは本機能を利用して、開発者がAndroidプロジェクトのGradleビルドシステムにQtプロジェクトをスムーズに追加できるようにします。AARを作成するためのCMakeの設定とビルドステップはすべて裏で行われ、出来上がったAARはプラグインを使用するモジュールの依存関係として追加されます。
QtGPを依存関係として追加することで、app/build.gradleファイルにQtGPを追加できます。
plugins {
id("org.qtproject.qt.gradleplugin") version("1.+")
}
その次、QtBuildブロック内でqtPathとprojectPathプロパティを指定します。
QtBuild {
// Qt installation directory
qtPath = file("~/Qt/6.8.0")
// QML project directory
projectPath = file("../qmlapp")
}
Qt Tools for Android Studio の最新リリースでは、プロジェクトに QtGP を追加したり、QML プロジェクトを作成またはインポートするのに役立ちます。プロパティが追加され、Android ビルドが実行されると、QtGP は QtBuildTask を起動し、QtBuild ブロックで指定された Qt プロジェクトの AAR バンドルをビルドします。このAARはAndroidアプリケーションに必要なQtライブラリを提供します。QtGP は Qt 6.8 以上をサポートしており、まもなくリリースされる予定です。
現在、QtGP が追加された場合、Android ビルドが実行されたときに起動されますが、いくつか他の方法でも開始できます。
./gradlew QtBuildTask |
QtBuildTaskはCMakeを使ってQtプロジェクトを構成し、Ninjaでビルドします。ビルド出力はbuild/qt_generatedにあります。Qt Gradleプラグインの詳細については、公式ドキュメントを参照してください。
次のステップとして、QtBuildTaskでインクリメンタルビルドをサポートすることで、ビルド時間を短縮する作業を行っています。 プラグインに追加してほしい機能について、ぜひご意見をお寄せください。作業の進捗状況の確認やフィードバックの提供は、bugreports.qt.ioで受け付けています。