Qtはデスクトップや組み込みデバイスでクロスプラットフォームおよびマルチプラットフォームのアプリケーションを構築するための主要なフレームワークです。数多くのARMベースデバイスがQtを使用して、モダンなUXを提供しています。デスクトップコンピューティングにおけるARMアーキテクチャの普及により、Qtを使用する開発者は、Qtがデスクトップと組み込みの両方の領域で豊富な実績を持つことを活かすことができます。
5月20日、Microsoftは新しいSurface LaptopやSurface ProのARMベースのPCを含むCopilot+ PCを発売しました。ほぼすべての主要メーカーが新製品を発表したことは、Qt開発者とQt全般にとって喜ばしいニュースです。
ご存知の通り、QtはWindowsをサポートしており、90年代初頭からこのプラットフォームで使用されてきました。長く興味深い歴史を持ち、2024年現在、数百万台のWindows PCで数え切れないQtアプリケーションが稼働しています。
今後のQt 6.8では、このテクノロジープレビュー実装をWindows on ARMデスクトップで直接実行できるように拡張し、リモート展開を任意とします。これにより、ほとんどの開発者が使用している馴染みのあるデスクトップアプリケーション開発ワークフローを反映します。過去にWindows DevKitを使用したことに加えて、実際のCopilot+ PC Qualcommハードウェアでの実装をクラウドサービスで検証しました。良いニュースはある程度予想されていましたが、Qtはそこで問題なく動作しました!これを可能にしてくれたLinaroとQualcommに感謝します!
現時点では、Qtはまだ新しいARM64EC("Emulation Compatible")アプリケーションバイナリインターフェース(ABI)をサポートしていません。これは既知の課題であり、現在その解消に取り組んでいます。進捗状況に応じて、最終リリースでARM64EC ABIをサポートすることを検討しています。ネイティブのARM64 ABIは、Windows on ARM向けのQtでかなりの期間サポートされてきました。
Qt 6.8.xでこの作業をできるだけ早く完了することを目指しています。数件の問題が解決された後、6.7.x向けのプレビューパッケージもQtインストーラーで数週間内に提供する予定です。ご期待ください!
Qt 6.8では、Windows on ARMがQtでサポートされる標準のデスクトッププラットフォームの1つになります。今日から始まるMicrosoft Build 2024イベントで何が起こるか楽しみです!同僚の中にも参加する者がいます。
今後のQtにおけるWindows on ARMのサポートに関する計画やニーズについて、お知らせください。