本記事は「Qt Design Studio 1.4 released」の抄訳です。
Qt Design Studio 1.4 がインストーラーから入手可能になりました。1.4リリースの新機能の概要を以下に示します。Qt Design Studioの詳細については、オンラインドキュメントページをご覧ください。
Qt Quick 3D の統合
Qt Design Studio 1.4 は、Qt Quick 3Dを使用してアプリケーションの3Dコンテンツを追加・編集するための機能を暫定的にサポートしており、3Dシーンを作るために必要なすべての作業をQt Design Studio上で実現できるようになりました。つまり、3Dを表示する領域をマウスを使って視覚的に配置し、メッシュ、マテリアル、テクスチャなどの3Dアセットをインポートし、それらのアセットを描画エンジンで使用される効率的なランタイム形式に変換できることを意味します。
Qt Quick 3Dの詳細については、ブログの投稿とドキュメントを参照してください。
3Dアセットのインポート
サポートされる形式には、FBX、Collada(.dae)、glTF2、Blender、およびobjが含まれます。 Qt 3D Studio(.uiaおよび.uipファイル)で行われたプロジェクトの変換もサポートされています。プロジェクトに3Dアセットをインポートするには:
- [Resources]タブを選択します
- [+ Add New Resources] をクリックします
- アセットファイルを選択します
- インポートオプションを定義します(例:グローバルスケールの変更、同一の頂点の結合、余分なマテリアルの削除)
- [QMLタイプ]タブに移動し、インポートした3Dシーンをプロジェクトに追加します
- 3Dオブジェクトをシーンにドラッグします
詳細については、ドキュメントを参照してください。
3Dシーンの編集
3Dシーンを含むQMLユーザーインターフェイスを開くと、Design Studioは3D編集ビューをポップアウトします。これにより、移動、回転、スケールなどの使い慣れたツールでシーンを操作できます。問題を見つけた場合や提案がある場合にはバグトラッカーに投稿してください。

これにより、2D編集ビュー中での3Dシーンの描画結果を常に確認することができるため、3Dコンテンツと2Dコンテンツを簡単に同期させることができます。当然、プロパティペインを使用してオブジェクトのプロパティを変更することもできます。
その他の機能
PhotoshopとSketchブリッジ
PhotoshopブリッジとSketchブリッジの両方で、多くの改善とバグ修正が行われました。
Photoshopブリッジに追加した注目すべき機能の1つは、プロパティを子レイヤーにカスケードする機能です。これは多くの顧客から要求されていました。以前は、Photoshopの複数のアイテムの「Export As」などのプロパティを調整または変更するのは非常に面倒でした。これは、APIの制限によりブリッジが複数選択をサポートしていないためです。
Sketchエクスポートの使用方法に関するウェビナーもご覧ください。
整列および配置ツール
Qt Design Studio 1.4に追加したもう1つの機能は、他の2D設計ツールと同様の整列ツールと配置ツールです。

これにより、複雑なレイアウトを作成したり、アイテムを自動的に並べたり、スペースを空けたりするのがより便利になりました。これは、アイテムを手動で整列および配置する代わりに、プロパティエディターのレイアウトセクションから整列および配置ツールを使用できることを意味します。
バインディングエディター
プロパティをバインドする際に、テキストエディタでバインドを記述する必要はなくなりました。代わりに、コンボボックスからアイテムとそのプロパティを直接選択できます。

最初に、プロパティが属するアイテムを選択し、次に特定のプロパティを選択する必要があります。バインディングエディターは、同じタイプのプロパティのみを提供します。これにより、バインディングを追加することがさらに簡単になりました。
バグの修正
最後になりましたが、Qt Design Studio 1.4の多くのバグが修正されました。Qt Design Studio 1.4の改善点と修正点の詳細については、変更ログをご覧ください。
Qt Design Studio 1.4では、無料のコミュニティバージョンも利用できますが、PhotoshopとSketchブリッジは含まれません。Qt Design Studio 1.4 Community Editionはこちらにあります。
使ってみるには
Qt Design Studio 1.4の最新のオンラインドキュメントはこちらから入手できます。ドキュメントはQt Design Studio内からも入手できます。 Qt Design Studio向けに、チュートリアルも作成しました。
Qt Design Studioのウェルカムページには、サンプルとビデオチュートリアルへのリンクが含まれています。
3D編集機能は現在も進行中であるため、荒削りな部分もあります。すべてのフィードバックに感謝していますので、見つけた問題や提案はバグトラッカーに投稿してください。