Qt Creator 14 リリース

本記事は「Qt Creator 14 released」の抄訳です。
 

Qt Creator 14のリリースをお知らせいたします。

Qt Creator 14の新機能や改善点の詳細ついては、変更ログをご覧ください。以下にいくつかの例を示します。

全般

  • Luaベースのプラグインのサポートに取り組み始めました。これにより、すべてのサポートされているプラットフォームでC++プラグインをコンパイルする必要なしに、Qt Creatorを拡張することが可能になります。言語サーバーの登録、アクション、設定、ウィザードなどのAPIを段階的に追加していきます。
  • Extensionsモードを介したプラグインの管理UIも改善しました。

プロジェクト / セッション

  • プロジェクトを開くためのディレクトリとしてFile > Open Workspaceを追加しました。ディレクトリ内のプロジェクトファイル.qtcreator/project.jsonを使用して、名前とファイル除外フィルターを設定します。プロジェクトディレクトリが正しく機能させる言語サーバーをセットアップしたい場合にも便利です。
  • プロジェクトモードでプロジェクトの無効になっているキットの表示を切り替えることができます。
  • 高度な検索オプションやドキュメント内の検索オプションはセッションに保存されるようになりました。
  • C++コードモデル設定とCMake設定をプロジェクトごとに設定可能にしました。
  • CMake Presetsから直接CMake設定やデバッガを設定できるようになりました。

編集

  • さまざまなC++のリファクタリングアクションを追加しました。「関数呼び出しをQtメタメソッド呼び出しに変換する」「クラスを専用のソースファイルに移動する」「メンバ関数の定義を宣言の順に並べ替える」などのアクションを増やし、「波括弧を追加」のリファクタリングの利用可能性を向上させ、C++のマクロに関する問題を修正しました。
  • QMLの列挙型のサポートを改善しました。
  • QMLの言語サーバーは、Qt 6.8以降のQMLコードモデルのデフォルトバックエンドになりました。以前のQtバージョンでもQML言語サーバーを使用したり、Qt 6.8以降の言語サーバーを以前のQtバージョンを使用しているプロジェクトに使用したりすることができます。

また、C++のデバッグのパフォーマンスを向上させ、Linuxでのダークテーマの問題を修正し、その他多くの改善を行いました。

既知の問題: QTBUG-126275 がLinux/Waylandの一部の構成で発生します。回避策は、環境変数QT_QPA_PLATFORM=xcbを設定してQt Creatorを起動することです。

商用顧客: Qt Creator 14はライセンスチェックのバックエンドを変更しました。問題が発生した場合、ご報告ください。フォールバックとして、環境変数QTC_USE_NAMEDLICENSE=1を設定して古いライセンスチェックに戻すことができます。

Qt Creator 14の入手

オープンソース版は、ダウンロードページの Qt Creator から入手できます。商用ライセンスのパッケージは、Qt Account Portalで入手できます。Qt Creator 14は、Qt オンラインインストーラでアップデートとしても利用可能です。問題が発生した場合は、バグトラッカーに投稿してください。また、IRC irc.libera.chat の #qt-creatorチャンネルやQt Creatorメーリングリストでもお問い合わせいただけます。

Qt Creatorのマニュアルは、Qt Creator内のヘルプモードで読むことも、Qtドキュメントポータルでオンラインでアクセスすることもできます。


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