このブログは「Axivion Suite 7.9 release」を翻訳・一部加筆したものです。
開発者のためのセキュリティとユーザビリティの向上
この度、Axivion 7.9がリリースされました。このリリースでは、組み込みソフトウェア開発の効率と品質を向上させる、セキュリティに重点を置いたユーザーフレンドリーな新機能が導入されています。アーキテクチャ検証および静的コード解析ツールへの主な追加機能には、拡張されたCWEおよびCERTルール、およびQt Creatorユーザー向けの新しいプラグインが含まれています。
最高のセキュリティ基準を満たす
厳格な業界標準に準拠するための継続的なコード分析は、ソフトウェアのさらなるセキュリティ資格および認証の基礎となります。特に、自動車、医療、産業用アプリケーションなど、安全性が重視される環境での使用を目的としたソフトウェアは、厳しいセキュリティ要件を満たす必要があります。開発者がセキュリティ脆弱性を特定し、対処できるよう、Axivion Suite 7.9では、コーディングガイドラインチェッカーで利用可能な広範なルールに、さらにCWEおよびCERTのルールを追加しました。
Qt Creatorとのシームレスな統合
今回のリリースでは、Axivion Suite を Qt テクノロジーのエコシステムにシームレスに統合する取り組みが継続されています。Qt Creator を使ったクロスプラットフォーム開発を行う開発者は、新たに提供される専用プラグインの恩恵を受けることができます。このプラグインにより、ツールを切り替えることなく、コード分析の結果を簡単に確認し、問題をレビューしたり追跡したりすることができます。なお、このプラグインは次期 Qt Creator のリリースで利用可能になる予定です。
QMLサポートの強化
最新バージョンでは、QML(Qt Modeling Language)のサポートが強化され、QML プロジェクトにおいてもクローン検出が可能になりました。これにより、開発者はプロジェクトの早い段階で重複するコードを特定し、技術的負債を防ぎつつ、コードの品質を長期的に向上させることができます。さらに、QML サポートの拡張は今後のリリースにも引き続き計画されています。
Axivion 7.9リリース その他のハイライト
バージョン7.9のその他の注目すべきハイライトは以下の通りです。
- シングルサインオン(SSO)サポートの改善
Axivion Suite はすでに MS Entra の SSO に対応していますが、今回のリリースではそのサポートがさらに強化されました。加えて、IDE プラグインにも SSO サポートが追加され、再登録なしでこれらのプラグインを簡単に利用できるようになりました。
- アーキテクチャ検証ワークフローの最適化
アーキテクチャ検証のセットアップや編集、さらにはアーキテクチャ変更の評価が一層効率化されました。Axivion のビルトインモデリングツールである Gravis では、マルチエッジ(エッジ束)の表示が改善され、アーキテクチャパイプラインが Gravis に直接組み込まれるようになりました。

- Apple プロセッサ上の ARM macOS をサポート
需要の高まりに応えて、Axivion Suite は Apple プロセッサ搭載の ARM macOS にも対応するようになりました。
- C# 12 をサポート
コンパイラに関する改善点として、Axivion は C# 12 を使用する開発者が最新リリースでコード分析機能を最大限に活用できるようにしました。
Axivion の既存のお客様は、カスタマーポータルサイトにて Axivion Suite 7.9 リリースに関する詳細な技術情報をご覧いただけます。
当社のアーキテクチャ検証および静的コード解析ツールの詳細については、Axivion Suite の製品ページをご覧ください。
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