Axivion Suite 7.7 : 100%のMISRA C/C++カバレッジを達成

このブログは「Explore Axivion Suite 7.7: Up to 100% MISRA C/C++ coverage and more」を翻訳・一部加筆したものです。

静的コード解析およびアーキテクチャ検証のためのAxivion Suite 7.7のリリースを発表いたします。

Axivion Suiteは、20年近い歴史を持ち、組み込み開発者向けに効率的かつパワフルな静的コード解析とアーキテクチャ検証ツールを提供し、ソフトウェアの品質維持に寄与してまいりました。このAxivion Suiteは、Qtグループの品質保証サービスの一環として、開発者の技術的ニーズに応えるとともに、開発およびテストのワークフローを効率化し、スピードアップします。

このため、最新のAxivion Suite 7.7リリースの主な機能は、安全性とセキュリティ、使いやすさ、互換性の拡張にあります:

MISRA C:2023を100%カバー

MISRA(Motor Industry Software Reliability Association)規格は、ソフトウェアの安全性、信頼性、品質を確保するためのコーディング標準とガイドラインを提供しています。主に自動車に焦点を当てていますが、その原則は医療機器、航空宇宙、産業オートメーションなど、他のセーフティ・クリティカル産業で重要な役割を果たすソフトウェアにも適用できます。そして、2023年初頭には、最新のMISRA C:2012 Amendment 4(MISRA C:2012 AMD4)がリリースされました。これは、言語版C11およびC18に対応する一連の改訂の最後のものとなります。

最新リリースにより、Axivion SuiteのMISRAチェッカーは、MISRA C:2012およびMISRA C:2023規格(すべての関連改訂を含む)を包括的にサポートするようになりました。その結果、Axivion Suite 7.7は、自動的にテスト可能なすべてのMISRA Cルールとディレクティブを100%カバーしています。開発者はこれにより、特に安全関連の組み込みアプリケーションで最も重要なコーディングガイドラインを厳密に遵守し、事故や誤動作に繋がる可能性のあるソフトウェアの不具合を予防することができます。

MISRA C++:2023 は既に有効です

数日前にリリースされたばかりのMISRA C++:2023では、Axivion Suiteは既に大部分のルールをカバーしています。このツール・スイートは、新しいMISRA C++規格への対応を拡張し、自動的にテスト可能なすべてのルールを完全にカバーすることを目指しています。

CLion Pluginの単一ファイル解析

Axivion Suiteは、CLion Pluginを含む様々なIDEプラグインの広範なサポートで知られています。最近のリリース7.7では、CLionプラグイン内でシングルファイル解析のサポートが導入され、他のIDEプラグインと同等の機能を備えるようになりました。この機能強化には、ダッシュボード・コンポーネントとローカル・ビルドのサポートが含まれており、ツール・スイートの機能とシームレスに統合されています。

パーサーの最新アップデート

コンパイラ・サポートに関して、Axivion Suiteは最新のEDG C/C++パーサー・フロントエンドを組み込むことで機能を拡張しました。これにより、GNU Compiler Collection(GCC)13.1などの最新のコンパイラ・バージョンとの互換性が保証され、新しい言語バージョンをより理解するためのフロントエンド機能が強化されました。さらに、C#を使用している開発者のために、Axivion Suite 7.7ではC#10のサポートが拡充されました。

Qt固有のセキュリティ・ルール

Qt社は、独自のセキュリティ・ルールを設けることで、同社のツールで開発されたシステムのサイバーセキュリティ向上に積極的に貢献することを目指しています。今回のAxivion Suite 7.7では、これらのQt独自のセキュリティルールを解析ツールに組み込んでいます。この機能強化は、すでに他のQtツールに慣れ親しんでいる開発者に特に有益で、静的コード解析ツールやアーキテクチャ検証ツールをプロジェクトで容易に使用できるようになり、潜在的な脆弱性に対するコードの強化に役立ちます。これらのQt固有のセキュリティ・ルールは、将来のリリースで拡張される予定です。

コンフィギュレーションの改善

Axivion SuiteのセットアップGUIにより、開発者はユーザーインターフェイス内で直接設定ファイルを効率的に管理できるようになりました。専用のコンテキストメニューを使って、レイヤーの追加や削除、順序の調整が簡単に行えます。この最適化されたプロセスは、手動で設定ファイルを作成・編集するよりもずっと便利です。

さらに、Axivion Suite 7.7には、新しいEnterprise Architect(EA)インポーター用のQEAファイル、追加のメトリックLCOM4、タイムゾーンのサポート改善など、さらなる追加機能が備わっています。

Axivion Static Code AnalysisとAxivion Architecture Verificationの詳細については、Axivion Suiteをご覧ください。

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Axivion SuiteによるMISRAチェックの詳細については、こちらをご覧ください。


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