この記事は Qt Blog の「Qt Creator 4.2 Beta released」を翻訳したものです。
執筆: Eike Ziller, 2016年10月26日
本日 Qt Creator 4.2 のベータ版をリリースいたしました。
Qt SCXML Editor
Qt SCXML は Qt の新しいモジュールで、State Chart XML からステートマシーンを構築し、Qt C++/Quick のアプリケーションに組み込むことが可能になります。概要は Overview を参照してください。この機能自体は Qt 5.7 にテクニカルプレビューとして含まれていましたが、5.8 では完全にサポートされる予定です。
Qt Creator 4.2 では SCXML のグラフィカルエディタ を(実験的に)追加しました。ステート、サブステート、トランジション、イベントとすべての種類のプロパティの編集に対応しています。このエディタは実験的な機能のため、プラグインはデフォルトでは無効になっています。試す場合は ヘルプ > プラグインについて... (macOS の場合は Qt Creator > プラグインについて) より有効にしてください。
Projects Mode
プロジェクトモードの作りを見直し、プロジェクトや様々な設定の選択の仕方を改善しました。これまでは2重のタブ形式になっていましたが、プロジェクトをドロップダウンで選択し、キットなどのカテゴリはツリー形式で表示するようにすることで、より使いやすい画面になりました。キットの有効化はツリー内の該当するキットをクリックするだけで可能になっています。なにか問題や改善点がありましたらバグトラッカーにてフィードバックをお願いします。
Qt Quick Designer
Qt Quick Designer には細かい改善が数多く追加されています。コネクションエディタには、C++ のバックエンドオブジェクト(documentation)を扱うために必要な import の管理とプロパティの宣言のセクションが新たに追加されました。(Qt Quick 2.6 で追加された)padding もサポートされました。また、State の when も編集可能になりました。
その他の新機能や改善点
QML のプロファイル時に、メモリの確保や使用量をフレームグラフとして表示する機能が追加されています。
ツール > 差分 > Diff Current File と Diff Open Files を追加し、Qt Creator で開いているファイルの更新の差分表示が可能になりました。
CMake のプロジェクトを開く際のパフォーマンスも改善し、定義済みのプロパティのオプションのサポートも追加されました。
これ以外にも様々な変更が含まれています。詳細は change log を参照してください。
Get Qt Creator 4.2 Beta
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