この記事は Qt Blog の “Accessibility on Linux” を翻訳したものです。
執筆: Frederik Gladhorn, 2011年8月23日
Linux 向け Qt Accessibility ブリッジのリリースをお届けできるのを嬉しく思います。このブリッジはプラットフォームのアクセシビリティインターフェースを使用した機能を提供します。まだアルファ版ですが予想以上によく動くので、皆さんのフィードバックを頂きたいと思います。
以前のバージョンからの一番大きな変更は、DBus の使用方法にあります。これはメモリと CPU のパフォーマンスに大きな改善をもたらしました。
適切な方法で Qt アプリケーションをアクセシブルにするために、私たちは GNOME で使われている AT-SPI2 を実装することにしました。そうすれば Qt、KDE、GNOME のアプリケーションが同じツールを使って同じ方法でアクセシブルになるからです。最初の目標は GNOME のスクリーンリーダーである Orca を使って良い体験を提供することです。
お使いのディストリビューションで AT-SPI2 スタックを構築する必要があります。パッケージが提供されているでしょう。おそらく at-spi2-core、at-spi2-atk、python-pyatspi2 などのパッケージと、Orca (スクリーンリーダー) が必要です。
以下のように、GNOME に at-spi1 の代わりに at-spi2 を使うような設定が必要かもしれません。
gconftool-2 --set /desktop/gnome/interface/at-spi-dbus --type bool true
gconftool-2 --set /desktop/gnome/interface/at-spi-corba --type bool false
GNOME アプリケーションをアクセシブルにする為には以下の設定が必要です。
export GTK_MODULES=gail:atk-bridge
GNOME アプリケーションで成功したら、今度は Qt で動かしてみましょう。以下のブランチを使用して下さい。
Qt にブリッジをロードさせるには以下の環境変数をエクスポートする必要があります。
export QT_ACCESSIBILITY=1
どうでしょう!Orca が Qt アプリケーションを楽しそうに読んでくれるはずです :)
もしうまく動かないところがあったら(例えばツリーを展開する操作などはまだ不安定です)、bugreports.qt.nokia.com にバグを報告して下さい。