Qt Mobility 1.1 ベータ版のパッケージが公開されました。
Qt Mobility 1.1.0 ベータ版には新しい Qt API が追加され、既存の API の大幅な強化や、サポートプラットフォームの拡張が行なわれました。新しく追加された API は Organizer, Versit/Organizer, Document Gallery そして Feedback です。Location API にはマップとナビゲーションとランドマークの機能が追加されました。また、Multimedia API は Camera に対応しました。Service Framework API は IPC を用いたサービスの起動に対応しました。
Mapviewer Demo on Maemo 5
Mapviewer Demo on Symbian^3
デザイナも開発者も興奮するような新しい機能の QML バインディングも追加しました。全ての API に対してそれぞれの QML バインディングが提供されます。Mobility QML バインディングを使用すると、ハイレベルなアニメーションに対応した、より強力なモバイルアプリケーションを作成できるでしょう。
Qt Mobility 1.1.0 ベータ版では MeeGo プラットフォームに対応しました。今回の対応は一部の機能に限られますが、MeeGo は最優先のプラットフォームの一つのため、未対応の機能についてもプラットフォーム側で利用可能になり次第対応していく予定です。
このベータ版のリリースについて重要な変更があります。Telephony Events API が削除されました。今後この API の開発を進める予定はありません。この決定は Telephony Events API がサードーパーティーの開発者に対して、事実上意味のある機能を提供していないとの判断によってなされました。この API はサードパーティーの開発者が telephony イベントに応じてアプリケーションの動作を変更するために開発されました。こういったユースケースは十分に考えられますが、さらに適切なものとするために様々な別のイベントや telephony の機能のさらなる検討にもう少し時間が必要だと判断しました。テクノロジープレビュー版では、このような非常に重要な機能に対して限られた機能のみを提供してきたことによって、サードーパーティーの開発者の混乱を招いていました。このようなことを避けるため、既存の Telephony Events API は今回のパッケージで除外されました。
Qt Mobility 1.1 ベータ版の QML バインディングを使用するには Qt 4.7 が必要です。Qt Mobility 1.1 ベータ版のパッケージでは Symbian プラットフォーム向けには Symbian SIS パッケージが提供されます。また、Maemo 5 にも対応しています。私たちは Maemo 5 のファームウェアのアップデートに関してのニュースは今のところ持っていませんが、もしあった場合にはその情報をお知らせする予定です。
ソースパッケージと Symbian SIS パッケージは こちらからダウンロード可能です。