Qt Quick 開発ツール

この記事は [qt-labs-blogs] の「Qt Quick Tooling」を翻訳したものです。

執筆: kkoehne, Nokia, Qt Development Frameworks

さて、もしもまだご存じないのであれば

>>> Qt 4.7 がリリースされました <<<

ワオ! 我々 Troll にとって(そして多分、皆さんにとっても)喜ぶべきことです。個人的には特に、新たに導入された [qt 'QtDeclarative モジュール' l=qtdeclarative] と [qt 'QML 言語' l=qdeclarativeintroduction] に熱狂しています。これらの素晴らしいテクノロジーには素晴らしいツール、すなわち Qt Creator が必要です。ベルリンにいる私たちは、この年末にリリースを予定している Qt Creator 2.1 に向けて日々努力しています。

Qt Creator 2.1 で予定されている新機能の説明に入る前に、明らかにしておきたいことがあります。QML を用いた開発を始めるのに Qt Creator 2.1 を待つ必要はありません。Qt Creator 2.0.1 には既に QML エディタが搭載され、 qmlviewer が利用できるようになっています。

しかしながら、QML エディタや Quick デザイナ、JavaScript/QML デバッガや C++/QML のハイブリッドアプリケーションのサポートなど、今後のさらなる改善を皆さん楽しみにしているのではないでしょうか。

QML テキストエディタ

テキストエディタとツールバー

大幅な変更はありませんが、多くの細かな改善を行っています。QML テキストエディタのもっとも目につきやすい新機能は「Quick ツールバー」です。このツールバーを用いることで QML 要素の様々なプロパティを GUI で変更することができます。たとえば Text 要素のフォントプロパティの変更は通常のテキストエディタと同様に簡単に行えます。

そのほかの追加内容としては新しく「アウトライン」サイドバーが加わり、QML の要素やプロパティの並べ替えをドラッグ&ドロップで行えるようになりました。また、新しい自動インデント、「シンボルの定義へ移動する」機能の修正、そして全般的なパフォーマンスの改善などがあります。

Qt Quick デザイナ

Qt Quick デザイナは、(シンプルな) QML ファイルのための GUI エディタです。開発はかなり早い時期に始めましたが、現在の開発状況は目標として想像していたような素晴らしいエディタには未だ達していません。しかし、簡単なプロトタイプ作成には有用です。また、gimp2qml tool を使って QML ファイルを作成することも出来ます。このツールは GIMP の出力から .qml ファイルを作成するツールで、最終的なレイアウトは Qt Quick デザイナで行います。(もちろん、私たちは GIMP 以外のツールから直接エクスポートする方法も検討しています。)

QML/JavaScript デバッガ

たくさんの 'print(...)' 文を追加して QML/JavaScript をデバッグする時代は終わりました。C++ のデバッガのように QML デバッガでもブレイクポイントを設定してプロパティを確認することが出来ます。また、アプリケーションの QML 部と C++ 部のそれぞれを平行してデバッグできるようになりました。

C++ と QML のハイブリッドアプリケーションの開発とデプロイ

新しい QML アプリケーションウィザードqmlviewer を使わずに QML アプリケーションを携帯電話で動かすにはどのようにすればよいのでしょうか。最も簡単な方法はそのための C++ アプリケーションを作成する方法です。私たちは新しい「QML アプリケーション」ウィザードでそれをサポートします。この新しいプロジェクトでは、qmlviewer で QML ファイルを実行するプロジェクトで使用していた '.qmlproject' 形式のファイルを置き換えます。

このウィザードは qmake 用のプロジェクトファイル(.pro)と QDeclarativeView を使用するのに必要な C++ のコードを生成します。また、この qmake のプロジェクトファイルは、アプリケーションを Symbian や Maemo デバイス用に配布するための記述を含みます。これによって、あなたが初めて作成する「hello world」アプリケーションも一瞬でコンパイルしてデバイスにインストールできます。

免責事項: これらの機能は全て git の 'master' ブランチに基づいており、今後変更される可能性があります。新機能を試す簡単な方法としては git の master ブランチ からソースコードを入手してコンパイルする方法と、バイナリスナップショット をインストールする方法があります。


Blog Topics:

Comments